広島牡蠣の育成

Cultivation

毎年8月頃に牡蠣の赤ちゃん誕生

マガキの産卵・放精は8月頃です。卵と精子は海中で受精します。生まれたばかりの牡蠣の赤ちゃんは約17日間ぐらいは海中で泳いで過ごします。赤ちゃん牡蠣の身体を包む貝殻は、受精後約1日で形成されます。この時の貝殻はDの形をしているので、D型幼生と呼ばれます。
その後、アンボ期幼生と呼ばれる形になります。この頃の大きさは、たった300ミクロン (0.3mm)程度。この小さな身体で、泳ぎ回りながら付着する場所を探すのです。そして、比較的浅い海に置かれた採苗棚にかけた付着器や、採苗器といわれるホタテ貝の貝殻に付着します。

翌年の秋は、本格的な身入りの季節

採苗した年の冬、牡蠣の子供たちがびっしり付いている長さ約10mのワイヤーが筏に吊されていきます。その年を越え、徐々に大人になっていく牡蠣たち。

翌年の秋、水温が下がってくると本格的な身入りの季節。丸々と太った大きな広島牡蠣になっていくのです。

本格的な冬に入る頃が、牡蠣の水揚げ時期

本格的な冬に牡蠣の水揚げ時期がやってきます。ワイヤーはウィンチで巻き上げられ、一番下の針金を切った瞬間、付着器はかき船に落ちていきます。

牡蠣がいっぱいになると、牡蠣打ち場に。「打ち子さん」と呼ばれる熟練した人たちの手で、殻がはずされて次々とむき身になっていくのです。